こねこのルナと、きらきらまど

雨あがりの朝、お庭はキラキラ、ピカピカ。

ふわふわの黒ねこ、ルナは、おかあさんねこの大きなお腹を、不思議そうに、じーっ。

「ルナ、もうすぐ、新しい家族が増えるのよ」

おかあさんねこは、にっこり、やさしく微笑みました。

ルナの胸は、ドキドキ、わくわく!

まだ見ぬ弟や妹に会えるのが、とっても楽しみ!

でもね、心のすみっこで、ちょっぴり、どうなるのかな?って、小さな不安も、そよそよ、風みたいに吹いていました。

ルナは、おかあさんねこのお腹が、なんだか「ぽこぽこ」「ぽこぽこ」って、動くのを感じました。

「あれ?お腹の中で、誰か遊んでいるのかな?」

ルナは、おかあさんねこが、時々、遠くをぼーっと見つめて、「はあ…」って、ため息をつくのが、気になっていました。

「ちょっと、おやすみする時間が増えただけなのよ」

おかあさんねこは、やさしく言いました。

でも、ルナには、それがなんだか、寂しそうに聞こえました。

「どうして、ため息をつくのかな?」

ルナは、おかあさんねこのことが、心配になったのです。

ルナは、おかあさんねこが、もっと安心できるように、何か特別なことをしよう!って、思いました。

お庭を、ちょこちょこ、歩き回って、一番キラキラ光る、朝露(あさつゆ)を、おかあさんねこにプレゼントしよう!って。

でもね、朝露は、すぐに、さらさら、消えてしまいます。

そんな時、お庭の隅っこにある、古い物置(ものおき)の影から、物知りな黒ねこのおじいさんが出てきました。

「どうしたんだい、ルナ?」

おじいさんは、やさしく聞きました。

ルナは、悩みを、ぽろぽろ、打ち明けました。

「おかあさんねこが、心配なんだ」って。

おじいさんは、ルナの頭を、ふわふわ、優しく撫でながら、言いました。

「おかあさんねこはね、新しい命を、大切に、温めているんだよ」

「その『ぽこぽこ』はね、元気な証拠(あかし)なんだ」

「そして、ため息はね、これからの楽しみを考えている、幸せのため息なんだよ」

おじいさんは、ルナが不安に思っていることを、優しく、優しく、解きほぐしてくれました。

「私もね、昔は、新しい家族が来るのが、ちょっぴり怖かったんだ」

そう言って、おじいさんは、庭の隅にある、古くて小さな「まど」について、語り始めました。

それは、おかあさんねこが、子ねこだった頃、このお庭で、一番のお気に入りだった、不思議な「まど」なんだって。

その「まど」はね、見る角度によって、空の色が、七色に、キラキラ、変わって見えるんだって。

おじいさんは、その「まど」を通して、たくさんの勇気をもらったのだと、話してくれました。

ルナは、おじいさんの話を聞いて、おかあさんねこのお腹の「ぽこぽこ」が、新しい命の、元気な合図(あいず)だって、わかりました。

そして、ため息は、これから始まる、新しい生活への、わくわくした気持ちなんだって、わかりました。

ルナは、おかあさんねこのそばへ行き、そっと、寄り添いました。

「おかあさん、大丈夫だよ。新しい家族、きっとみんな元気だよ」

ルナは、おかあさんねこのお腹に、そーっと、耳をあてました。

おかあさんねこは、

「ありがとう、ルナ。あなたも、もうすぐお姉さんだね。大丈夫、世界はとっても温かい場所だよ」

と、ルナを、ぎゅーっと、優しく抱きしめました。

ルナは、おかあさんねこの、温かい毛並みと、お腹の「ぽこぽこ」を感じながら、安心感に、すっぽり、包まれました。

お庭の片隅にある「まど」が、夕日に照らされて、ほんのり、紫色に、キラキラ、光っているように見えました。

それは、まるで、新しい命の誕生を、お祝いする、優しい光のようでした。

ルナは、新しい弟や妹が、生まれてくるのが、ますます、楽しみになりました。

世界は、優しさと、温かい発見で、いっぱいに、満ちていることを感じながら、ルナは、おかあさんねこの隣で、すやすや、すやすや、眠りにつくのでした。

おやすみなさい、ルナ。おやすみなさい、みんな。

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