キラキラゆめの美容室

森の奥、小さなお花畑の真ん中に、キラキラゆめの美容室がありました。そこには、ふわふわの毛並みを持つ、ちょっぴり心配性だけど、とっても好奇心いっぱいな子うさぎのモコちゃんが住んでいました。

モコちゃんの毛は、とってもふわふわ。風が吹くと、ぴょんぴょん、ぴょんぴょん、まるで綿あめみたいに空に舞い上がりそうになるのです。「うーん…このふわふわ、なんだか、わたしの元気をお空に連れて行っちゃうみたいだもん…」

お友達のリスのチッチが、キラキラのどんぐりを髪に飾って、くるりんぴょこぴょこ、楽しそうに遊んでいるのを見ると、モコちゃんは、ますますしょんぼり。「どうしたら、わたしも、もっとかわいくなれるのかなぁ…」

そんなモコちゃんのつぶやきを聞いて、チッチが、目をキラキラさせて言いました。「モコちゃん! 森の奥に、とっても素敵なところがあるんだよ! キラキラゆめの美容室っていうんだ! そこに行けば、きっと、モコちゃんの『なりたい自分』になれるよ!」

「キラキラゆめの美容室」…? モコちゃんの心は、ドキドキ、わくわく!

次の日、モコちゃんは、勇気を出して、キラキラゆめの美容室のドアをそーっと開けました。わあ! 中は、色とりどりのリボンが風にゆらゆら、シャワーからは、キラキラの雫がポロロン、ポロロン。ふかふかの椅子に座ったら、まるで雲の上みたい!

「あらあら、こんにちは。モコちゃんね?」

そこに現れたのは、キラキラした瞳の、とっても優しいハリネズミのハナ先生でした。

「あのね、ハナ先生。わたしのこのふわふわの髪、なんだか、わたしらしくないみたいで…」モコちゃんは、ちょっぴり声が震えながら、自分の気持ちを話しました。

「そうなのね。じゃあ、モコちゃんは、どんな髪型に憧れているのかしら?」ハナ先生は、モコちゃんの目をじっと見て、優しく尋ねました。

モコちゃんは、目を閉じて、想像しました。「えっとね…お花みたいに、くるんってなってて、甘い香りがする髪型とか…」「ちょうちょの羽みたいに、ひらひら軽やかで、お空を飛び回れる髪型とか…」「あとね、チッチみたいに、元気いっぱいで、みんなを笑顔にできる髪型も、いいなあ…」

モコちゃんの言葉を聞きながら、ハナ先生は、にっこり微笑んで、小さな、小さな、魔法のハサミを取り出しました。そのハサミは、なんだか、キラキラ、キラキラ光っています。

「さあ、モコちゃん。この魔法のハサミはね、ただ髪を切るだけじゃないのよ。使う人の『なりたい気持ち』を、ぎゅーっと吸い込んで、一番素敵にしてくれるの。だから、あなたの心の中にある、一番キラキラする『なりたい自分』を、教えてくれる?」

ハナ先生の言葉に、モコちゃんの胸がドキドキ、ドキドキ。

本当は、誰かの真似っこじゃなくて…

モコちゃんは、そっと、本当の気持ちを口にしました。「わたしね…このふわふわの毛並みが、とっても、とっても、好きなの。このふわふわを大切にしながら、お日様みたいに、あったかい笑顔で、みんなを安心させてあげられるような、そんな『わたしらしい』髪型になりたいんだ!」

モコちゃんの言葉を聞いて、ハナ先生のキラキラした瞳が、さらに輝きました。「そうよ、モコちゃん! それが一番大切よ!」

ハナ先生は、魔法のハサミを、モコちゃんのふわふわの毛並みに、そーっと近づけました。ハサミが動くたびに、モコちゃんの心のキラキラが、ハサミの刃に吸い込まれていくみたい! キラキラ、キラキラ…! ハサミは、きれいな虹色に輝き始めました。

それは、モコちゃんの個性が、一番、一番、輝く、新しい髪型になる魔法でした。

「さあ、見てごらんなさい。」

ハナ先生が、モコちゃんを鏡の前に連れて行きました。鏡に映った自分の姿を見て、モコちゃんは、ぽかん…!

ふわふわの毛並みは、そのまま。でも、なんだか、朝露に濡れたお花みたいに、キラキラ、ツヤツヤ、輝いているのです! 風がそよそよ吹くと、ふわふわが、優しく、優しく揺れて、まるで、モコちゃんの周りに、小さな虹の輪ができるみたい。

「わあ…! これ、わたしなんだ…!」

モコちゃんは、今までとは違う、自信に満ちた、まあるい笑顔になりました。

「これが、モコちゃんの『未来』への扉を開く、一番素敵な髪型なのよ。あなたの良いところを大切にすれば、どんなあなたも、もっともっと輝けるのよ。」ハナ先生は、優しく微笑みました。

モコちゃんは、心の中で、大きく頷きました。誰かの真似じゃなくて、自分の良いところを大切にすること。それが、一番、一番、大切なことなんだって、やっとわかったのです。

美容室を出たモコちゃんは、スキップしながら、チッチに会いに行きました。

「わー! モコちゃん! すごーい! とっても素敵になったね!」チッチは、目をまんまるくして、飛び上がりました。

モコちゃんは、ふわふわの髪を、風になびかせながら、満面の笑みで答えました。「うん! これから、もっともっと、キラキラした『未来』を、この髪型で、わたしらしく、探していくんだ!」

モコちゃんは、心の中で、ハナ先生に「ありがとう!」って、大きく手を振りました。森の木々も、お花も、みんな、モコちゃんの新しい輝きを祝福しているかのようでした。

だって、どんな自分も、きっと素晴らしい「未来」につながっているって、信じられるから。

モコちゃんは、ふわふわの髪をなびかせ、スキップ、スキップ、スキップ! 弾むような足取りで、お家に帰っていきました。夜空には、満点の星が、キラキラ、キラキラ、瞬いています。その星の光は、まるで、モコちゃんの「未来」への希望のように、優しく、優しく、モコちゃんの眠るベッドを照らしていました。

おやすみなさい、モコちゃん。あなたの未来は、きっと、キラキラ、キラキラ、輝いているよ。

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